ゆこの机の上と本棚

机の上に積んである本たちと日記

利休にたずねよ

私が持っていた利休のイメージが打ち砕かれた


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長い物語はいつも読んでいる途中で、何で読み出したんだろう、つまんなくなってきた......と思いがちだけれど、一度も思わなかった。本当におもしろかった。

土くれの茶碗ごときが何故値打ちがあるのかという問いかけに、私が選んだものだから値打ちがあるんだという回答は格好が良すぎた、利休。

自分の美しいものに対する感覚に絶対的な信頼がある。それ自体、並大抵の事ではない。命がけで美しい物を守り、それを恐れ、追い求め続けた人生が輝かない訳がない。

映画化されているはずだから、これは見なければならない。たしかにこれは🦐だ。🦐の演技も見たいけれど、どこの寺を撮影に使っているのか気になる。

英国一家、日本を食べる

良くできたただのごはんメインの家族旅行日記かと思って読んでたら、後書きで作者が有名なフードライターだと知っちょっとびっくりした。(フードライターとフードファイターってちょっと似てる)


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私はシーチキンおにぎりはおにぎりじゃないと思ってるしカリフォルニアロールも寿司ではないと思ってる。あれはあれで別物のおいしいごはんであるので、おにぎりと寿司のカテゴリーの中に居るべきじゃない。

それはいいとして、とてもおもしろい外食ごはんの本だった。外側から見た率直な日本食の見方はおもしろい。B級グルメ日本食のひとつとするのは抵抗があったけれど、あれらも日本食であるとなんとなく認めることが出来た。

一見さんお断りのお店のくだりの中で、良い味を楽しめるのは鍛えられた舌があるから、というような文章があった。誰にでも楽しめるわけではない、訓練を積んだ人間にしか楽しめないものがあるのはどこの世界も同じなのだと感じた。

タタタタ旅の素

挿し絵の中の阿川佐和子さんの写真、とっても素敵だった。こんな(ちょっとこじれた)大人の女になりたい。


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色々な場所を巡れるお仕事っていいなぁ。きっと大変なことがたくさんあると思うけど、毎日新しい発見があると思う。毎日楽しいんだろうな。

仕事で行った旅先で、自分の楽しみを見つける。

語弊はあるかもしれないけれど、仕事を使って、プライベートを充実させる。

とても理想だと思う。

 

鉄道員

ぽっぽや

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ぽっぽやが読みたかったから、他の短編は読んでない。

短くてシンプルな物語なのに、思わず泣きそうになったのは何故だろう。

余計な感想は書きたくない。

この物語が嫌いな人とは友達になりたくない。

 

 

娘の味

残るは食欲の第③段

阿川さん家の冷蔵庫は宝箱だと思う

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このシリーズは、人の家の台所を覗いている様でとてもわくわくする。

私は冷蔵庫に何かあると嬉しい。その“何か”がすでに調理済みで、すぐに食べられるものだともっと嬉しい。

家で食べる作り込まれた完璧な食卓が少し苦手、食べてもいいけど食べなくても良いよ、これはスーパーで買ってきたやつ、オーブンでちょっと焼いたらおいしいよ。

それくらい気軽な食卓が好き。

最近ごはんはお腹を満たす為だけのものではないという文章をよく目にする。作る時から楽しんで、味を想像しながらわくわくする料理が出来る人になりたかったなぁ。

代筆屋

辻さんの他の本を拝読してから、辻さんの文章をもっと読んでみたいと思っていた時に見つけた本。


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手紙の代筆を承るお仕事のはなし。

最初ご自身の体験記かと思った。たぶんちがう。手紙を書くのは結構、頭と気持ちの重労働。けれど私はそれが好き。これが結構稀である事だと知ってる。

特に好きな人への手紙は本当に時間がかかる。何てことない短文でも、ものすごい時間内容を考えながら書くこともある。きっと書いたことがない人には想像もつかないと思う。

誰かに伝えたい思いがある。それがある時点で、たとえその思いを伝えられなかったとしても、その感情を抱いた事自体がとても素敵だ。

自分を自分から吐き出す事で見えてくるものがある。それが口から出る言葉であれ紙の上の文字であれ、自分の外に出す事で新しい何かに気付くことがある。経験した事がない人はぜひ試してみてほしい。

 

最近私がちょっと悲しかった手紙の話がある。私が送った手紙が、送った相手の部屋に飾られていたのを見た。とても嬉しかった。でもたぶんあれは、手紙が嬉しくて飾ってくれたのではなくて、あの手紙の模様が可愛かったから飾っていただけだ。気に入ってくれたのであれば嬉しいよ、飾ってくれてありがとう。

嬉しかった、でも、なんだかせつないなぁ。

伝わるちから

今と未来の事について話してみる。


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①お礼上手になる

②旅でじぶんを見つける

③誰かのためにする

④お辞儀の仕方を身につける

⑤心を整理する

⑥らしくないにチャレンジする

これはね、目次。この本の記録を書くにあたって一応目次だけメモっとこうと思ったけど、全然自分の中のこの本についてのハイライトになってなかった。

 

こっからわたしの“気になりメモ”

◇相手の気を見ながらコーヒーをいれたりする。

誰かに何か簡単な事でもしてあげる時は、簡単な事なら簡単なこと程気をつけたい。

◇料理は愛情の表現

スキルとか、どれだけ良い素材を使うかも大切だけど。相手の事を考えて、相手が何を好きなのかを考えて、今どんな状態かも見て、その全部が愛情。

◇味の記憶

おにぎりの記憶がある。

◇誰よりもたくさん“見つける”ことが大切

“見つける”のは私得意だと思う。あと何かを“引き出す”のも苦手じゃない。ただ覚えておくのは苦手なはず。

◇自分のベストテン

私自身のベストテン、なんだろう。考える。

◇色々なことを経験する、記憶する

経験するに遅すぎるはない。なんでも今からでも経験したい。昔やらずにたくさんの後悔した事を忘れないで。そして、記憶、記録することを忘れずに。

◇お礼上手な人は必ず大切にされる、豊かな人脈

豊かな人脈を作るために大切なこと、お礼上手になること。お礼を忘れないで。

◇行きつけを作る

行きつけを作り、人脈を作る。

◇何かを変えたければ、まずは先に自分を変えること

変えたくない事はたくさんあるし、変えちゃいけない事もたくさんある。その前提で、変えられる事は変えよう。その変化が間違っていると気付いたら、いつでも戻せるから。

◇人を愛するとは、その人をその人らしく生かすために尽くすこと

20代の時のひとりよがりな恋愛はもうやめたい、やめよう。自分だけが良い恋愛は自分にも良くない。

◇勝負に勝ちたいならば、裸になって立ち姿で勝てるかどうか

自分を裸にした時何を持っているかで勝ち負けが決まる。見かけだけで自分は負けただなんて思わないで。

◇おもてなしとは、幸せを独り占めせず喜んで分かち合う。

不幸な状態の自分の時に、誰かを幸せにするのは不可能。自分が不幸な時に、誰かを幸せにしたいと思えない。それが仕事でも、むり、出来ない。それを考えると、これはただのきれいごとではないかもしれない。

◇成長の法則は続けること、伸びるポイントはもすぐやってくる。

続けること→

◇大切なものや事で行き詰まったら、一度はなれてみるのも良い。勉強、仕事、人間関係。

→でも、選択肢のひとつとして離れてみるのもあり。離れることは、終わりになることではない。勇気をもって離れることで、見えるものがあるかもしれない。

◇常に自分が1番下である人間関係こそが、自分を大きく成長させてくれる。

既存の人間関係を失くす事を推奨しているわけではなくて、自分より優れた人がいる場所が自分を成長させてくれるのは正しい。